今回は、津市にある『坂井田・世界の凧博物館』の館長、坂井田茂さんがお客さまです。
126か国を訪れ、そのうち105か国、およそ1700点の凧を集めました。
凧に魅せられ44年が経っています。

元・中学校の美術教員をしていまして、美術の授業のときに立体凧という、箱の形をした凧を生徒と一緒に作りました。
中学生は「こんな凧揚がるのか?」と、半信半疑で作っていましたが、実際に揚げてみるとものすごく空高く揚がって、子どもたちも本当に喜んで美術の授業で作品を作りました。
で、凧というのはなかなか教材として使えるなと思い、それから自分で凧に関する調査や研究、さらに凧を作っている人のところへ、日本中、あるいは外国にも出向いて、凧の研究をしていこうと思ったのがきっかけです。
東南アジアでシンガポールへ行けば、いろいろな商品が集まっているから、行ってみようと。そこでお値段でいうと1つ50円くらい。
とても安いのですが、手作りの凧を見つけました。
非常に嬉しかった思いがありまして。
外国に行けば、また日本と違った凧があるのではないかと思い、中国や韓国、タイやマレーシア、いろいろな国の中で、まず東南アジアを制覇するように行きました。

世界中の地域の凧は、大まかこれでわかりました。
が、子どもが揚げている姿を見る機会がなかなかないので、それぞれの国で子どもたちが凧揚げを楽しんでいる様子を見たいです。
そのためにかつて訪れた国ももう一度訪れてみたいなあと思っています。
昔から絵を描いたり物を作ったりが大好きでした。
自分が凧のことで海外に行くことによって、その国の文化や言語など...自分で凧を手に入れるにはどうしたら良いかという、目的を達成するためには語学も勉強しないといけません。
語学とか文化とか、いろいろなことが現場に行って初めて身につく、初めて知ったということが多くて、書物やインターネットで調べるだけでは、その国の風がどういうふうに吹いているのかとか、風の匂い。
国民がどういう遊びをしているのかを目の当たりに見るのがやはり、自分にとっても仕事上、非常にプラスになりました。

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大紀町錦

ぶり漁が盛んなこの地域は、日本書記にも名前が記され、古い歴史のある町です。
今回は、錦の歴史や文化を掘り下げ活動をする『戸畔の会(とべのかい)』代表の西村元美さんがお客様です。
『戸畔』というのは『錦戸畔』というところから取っていまして、古事記・日本書紀に出てくる『神武東征』といいまして、初代の天皇である神武天皇が九州からこちらに来たときに上陸する地を求めて来ました。上陸するのに『錦戸畔』を誅しました。
誅する、いわゆる『滅ぼして』、奈良の方まで上がっていったという話があります。
もともと錦には神武東征...つまり上陸したという言い伝えがありました。
ということは迎え撃ったのはおそらく、私たちの祖先ではないか、ということで、『錦戸畔』の『戸畔の会』としました。
この活動は、神武天皇が何の道を通っていったのか、という疑問からはじまりました。
『戸畔の会』ができたのは地域おこしみたいな感じでしたが、じゃあどこにポイントを持っていって活動するかを考えたときに、他にはないほど古い歴史があるじゃないかということで、そこを掘り下げていこうと。
そこで神武天皇がたどった道を探してみようと。
そうしたら、なんと、昔から魚を大和の方に運んでいた道がつながるということで、そこをはじめたのが、活動の始まりです。
歴史の会として、他の地区の方たちとも交流を持たせていただいていますが、だいたいどのグループも男性です。
歴史のことを女の人が調べているということが珍しがられますね。
地域の人が知っている歴史にならなければ意味がないと思っていたので、女である私たちがジャンジャン乗り込んでいってはじめました。
活動の中で、私たちの特色を出そうということで、行った地区のお弁当を注文するときに、その地区の美味しいものやおやつを出そうと。
そこの地区に伝わるお菓子をおやつに出すことにしました。
ですから、その地区の美味しいものを探すんですよ。地元の人に聞いたりして。
「こういうのが美味しいよ」と教えてもらうと、そこに行って団子やお餅を入手して、それをみなさんのおやつに出すと。そうすると、みなさん感動されて、美味しい!と。
ご夫婦で参加している高齢の方が多いので、女性の方と奥様がとても仲良くなっちゃって、「今度女子会で歩きましょうよ」なんて話になるくらい仲良くなった人もいます。
それがとても楽しかったですし、受付のときに「お久しぶり!」って、友だちのようになれたことが嬉しかったですね。

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今回は『尾鷲市水産農林課 農林振興係』の大川健志さんと『尾鷲市農業支援地域おこし協力隊』の日下浩辰さんがお客様です。
尾鷲市が取り組む有機農業について大川さんにお話を伺います。
こだわりの農法で作られたフルーツや野菜は、どんな味なのでしょうか

農林水産省が、2050年までに有機農業の面積を増やしていくという、『みどりの食料システム戦略』というのを打ち出しました。
尾鷲市もサスティナブルシティの実現に向けて、『ゼロ・カーボンシティ宣言』を打ち出しまして、そこで尾鷲市の取り組みと農林水産省の取り組みが合致したということで、尾鷲市も有機農業の推進に取り組んでいるというところが経緯です。
いま、この有機農業の具体的な取り組みとして、有機農業を推進していくための計画づくりを現在行っています。
その中で具体的に取り組んでいるのが、有機農業に詳しい専門家に実際に尾鷲市に来ていただいて、現地の指導や講習、講演会をしていただきます。
あとはスマート農業の取り組みというところで、ドローンを使った散布を行います。
プラズマ殺菌による、柑橘類の保管にも、有機農業の推進として取り組んでいるところです。

僕の地域おこし協力隊としてのミッションは、天満浦の耕作放棄地になっている甘夏畑の再生です。
自然に極力逆らわない『DOHOスタイル』と呼ばれる道法正徳さんの農法で甘夏を作っています
簡単に言うと、植物が本来持っている力を最大限に引き出すための農法という言葉が、一番ピッタリかなと思っています。
枝を垂直にしてあげて、葉っぱを縛ってあげる。
普通に見たらいじめていると思うじゃないですか。
その、いじめている農法として成功しているのは、この『DOHOスタイル』以外にもいろいろやっていらっしゃると思います。
トマトとかもそうですよね。
水を与えないことによって糖度が上がったり。
一見いじめているように見えて、実は植物的には心地よい状況が、そういう姿勢なのではと。
栽培する上で、どういう姿勢が一番、植物によって心地よく、効率よく成長していけるかということろを突き詰めていったのが『DOHOスタイル』なんですね。

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